第1回:インタビュー
​HeaR株式会社 採用コンサルタント 田島彩名様
「デザイン思考」を学んだコンサルタントの初めての「共創」
(前編)

こんにちは、Branding Design Association(以下bda)マネージャー・広報担当の長尾貴代です。

今回は、bdaのデザイナーとともに会社HPを作ってくださったHeaR株式会社の田島彩名さんにお話を伺いました。

実は田島さんは以前にbdaの「ブランディングデザインコーディネーター初級講座」を受講して、ブランディングデザインコーディネーターとしての勉強をしてくださっています。その講座で学んだこと、そしてbdaとの”共創”を得て完成したものについて語っていただきます。

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インタビュイー紹介 HeaR株式会社 田島 彩名様

 

2020年1月にHeaR株式会社に人事として入社。

その後採用コンサルタントとして20社以上の採用支援を行う。

デザイナーとしての経験やクリエイティブ職の経験はなく、

コンサルタントとしてクライアントのクリエイティブ制作の

ディレクションを行う上で「ブランディングコーディネーター」として

学ぶ必要性を感じはじめた。

HeaR株式会社Webサイト   https://www.hear.co.jp/

HeaR株式会社パーパスサイト https://www.hear.co.jp/purpose

━━本日はよろしくお願いします!まずは田島さんのお仕事内容、所属している会社について教えてください。

 

田島彩名と申します。私はHeaR株式会社にて採用コンサルタント、PRなどを行っております。

私たちHeaR株式会社は採用コンサルティングを行う企業で、いろんな企業様のところにコンサルタントとしてお伺いして、

採用の戦略設計からRPO(採用代行業)まで一気通貫でご支援しています。最近はSaaSプロダクトの開発や採用のDX化により採用を効率的に行う仕組みの提案、採用における格差是正を目指したサービス展開も行っています。

私が主に関わっているのは採用コンサルティングで、採用コンサルタントとしての知識だけではなく「デザイン思考」が

求められると思っていたので、bdaの講座を受講しました。

 

━━ありがとうございます。田島さんにはブランディングデザイン協会の初級講座を受講いただのですが、田島さんは以前から

デザイン思考、デザインにご興味はあったのでしょうか?

 

はい、コンサルタントとしての提案資料作り、Web上で記事を公開する時のアイキャッチ作りなどでデザインは必要なので関心は

ありましたが、デザインというものはデザイナーの領域で非デザイナーである私が考えることでもない、とどこかで他人事だと

思っていました。デザインについて勉強していない私が関われる領域ではないなという先入観も強かったんです。

デザイン思考という言葉はなんとなく耳にしたことあるものの、デザイン思考ってなんですか? と聞かれて正確に答えることは

できなかったと思います。

 

━━講座を受講される前にデザインに関する勉強をされた経験はありますか?

 

例えば、記事のアイキャッチや資料を作るため、パワーポイントを作るためにどうデザインだとすっきりして見えるのか、

わかりやすいのか、色使いなどは一般常識レベルで見たことがあるというぐらいです。

デザインの勉強とは少し離れるかもしれないのですが、小さい頃から絵を描くことが好きだったので、アトリエに通って色相環や

色の関係についてはなんとなくわかっていたかなと思うものの、専門的に勉強したことはありませんでした。

 

━━具体的にデザインについてお仕事の中で困っていたことはありますか?

 

具体的に困っていたかと言うと……正直なところ、デザイナーではないので、アウトプットのデザインの質が低くて怒られると

いうのはなかったとは思います。

デザイナーでないからこそ困ることはなかったものの、デザイナーにイメージ通りに伝えられないなというのはずっと感じて

いました。例えば、何かを作って欲しいとき、私から作ってほしいものについて文章で箇条書きにして送るのですが、

「出てきたものが思っていたのと違う」ということは頻繁にありました。しかし、だからといって「どうしたらいいのだろう、

仕方ないものなのかな」と思っていました。

 

━━やりとりされていたデザイナーさんというのはWebデザイナーさんですか?何をデザインしていただく場面が多かったですか?

 

色々ですね。アイキャッチのようなグラフィックのデザイン、アプリ、マーケティングの広告などです。

どれも一貫してデザイナーとコミュニケーション取ることが難しいな、ということは思っていました。

 

━━「伝えたはずなのにちゃんと伝わっていない」ということは、デザイナーさんが出してくれたアウトプットがイメージと違う

という感じなんですね?

 

そうですね。こちらの伝え方が悪かったのかもしれないと思い、色々工夫もしてみたのです。

直接、言葉で伝えてみたり、イメージに近いサンプルをお渡ししてみたり。

色々な工夫をしてみたものの、結局なかなかアウトプットの質が上がらない状況は変わりませんでした。

前職で新規事業立案の担当としてアプリの設計を行っていた時のことです。

これは私がマネージャーとして悪かったなと思っているのですが、私の指示が曖昧でアウトプットの質が上がらないと、

チーム全体がなんとなく「デザイナーが悪いのではないか」という空気になってくるのです。デザイナーさんの実力は十分なのに。ですので、非デザイナーの伝える力如何によって、アウトプットもそうですし、デザイナーさんの居心地の良さも左右されてしまうということを課題に感じていました。

 

━━お仕事の中で色々と課題や問題意識を持っていらっしゃったということがあったわけですね。ご縁があって当協会の初級講座、デザイン思考の講座をを受けていただいて、ためになったことがあったら教えていただいてよろしいでしょうか。

 

デザイナーがたどる思考プロセスがわかったことはすごくありがたかったです。デザインを発散して収束させるという過程ですね。これまでアイデアを出す時はとりあえずブレストとしてみて、ホワイトボードにたくさん貼り出してみるけど、

そこからどう選ぶのかということが結局わからなかったことがありました。

ワークショップの時もそうですし、アイデアはたくさん出たものの、そこから磨き上げていくみたいなことを体系的に学んだことがなかったので、講座の中でデザイナーがアイデアをたくさん出してその中から選んで磨き上げていくプロセス、思考プロセスを

一通り学べたというのはまず1つ良かったです。

 

この思考プロセスに関しては、デザインアウトプットということももちろんそうですが、あらゆる仕事に活きる力だなと思って

います。アイデアを出さなきゃいけない場面は色々とあると思うのですが、大勢のメンバーでアイデアをたくさん出しっぱなしに

して、収束しない、回収しきれないことがあったので、手法を学べたのは良かったです。

いまだに会社でブレインライティングはたくさん使っています。

━━何か新しいことについてみんなで話し合う時に使っていらっしゃいますか?

 

そうです!全社的な同意やアイデア出しが必要な場面、そして当社のパーパスサイトを作るときもブレインライティング

使いました。

 

もう1つはデザイナーとのコミュニケーションにおいて、要所がどこなのかがわかるようになりました。一度デザイン思考の

プロセスを辿って自分で下手くそなりにアウトプット作ってみるということをやった時に、「これは比較的簡単にできそうだ」

「サンプルがいくつかあった方がデザイナーに伝えやすい」「こういうものは伝えにくい、アウトプットがしにくい」ということがぼんやりとわかってきました。

 

自分で作るようになって、「やりやすいもの、やりにくいもの」「伝えやすいもの、伝えにくいもの」「どういうふうにやったら

いいのか」がわかるようになっていたので、デザイナーさんからサイトやデザインを作ってもらった時に具体的なフィードバックができるようになったという体感があります。

デザイン思考が身に付いたので、デザインの良いところと理由が、私の中で捉えやすくなったなと思っています。

 

━━デザイン思考講座のどの部分がデザイナーさんに対するコミュニケーションとして参考になりましたでしょうか?

 

ペルソナを設定して、コミュニケーションシートを作った部分です。このペルソナにはちょっとこのメッセージは堅いな。

このクリエイティブは重いな。みたいなことがわかるようになりました。

どういうことをペルソナに感じてほしいかというのがデザイナーさんとの共有のゴール地点として持てるようになりました。

 

例えば、「このクリエイティブを朝見ることになると思うのですが、朝からこの色調は重い気がします。なので、もう少し

パステルっぽい感じで作ってもらってもいいですか。」というようなコミュニケーションがとれるようになりました。

 

デザインとデザインが持つ背景、そう感じた理由を結びつけることができるようになったので、フィードバックがしやすく

なりました。「ただの綺麗なポスター」ではなく、そこにまつわるプロセスとストーリー、何を伝えたいのかということが自然と

考えられるようになってきたのが大きかったと思っています。

 

━━ブレインライティングからペルソナを考え、コミュニケーションシートを作って、イメージの写真やイラストを参考にしながら、それらをデザイナーと共有するところが良かったのでしょうか?

 

そうなのです。例えばこれは最近プレスリリースを発行したときのコミュニケーションなのですが、こういうものを入れてくださいとこちらが情報をお送りして、最初に出てきたアウトプットがこの2つでした。

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以前だったら何を改善して欲しいのか上手く伝えられなかったと思うのですが、最初のアウトプットに対して、少しシックで大人っぽい雰囲気のフォントにしてほしいというフィードバックを行いました。理由は取引先が上場企業だったので、あまりポップ

すぎると上場企業の印象に合わない。という背景が分かったからです。

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この画像については、モノクロだとちょっと遺影みたいで、顔色悪く見えました。これは「全力で笑っていて楽しそうにしている」というのが今回のコンセプトだったので、モノクロはやめてくださいとお願いして、出てきたアウトプットがこんな感じです。

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フォントも柔らかく、シックだけど、ちょっともこもこした文字になっている感じになりました。「何のために届けるのか」ということがデザインに紐づけて考えられるようになりました。

 

━━ありがとうございます。

後編では、田島さんの所属されているHeaR株式会社とbdaで一緒にパーパスサイトを作ったときのお話を詳しくお伺いします。